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『21世紀の、いまどきの最新ドライバーは重心距離が長いので、フェースローテーションをおさえてシャットに振りましょう』という話を聞くことがあります。

確かに、最近のクラブは、昔に比べて、重心距離が長くなっているのは間違いありません。

ただし、フェース(ヘッド)ローテーション(開閉)は、
・シャフトを軸に行うのか、
・あるいは、重心線を軸に行うのかという議論があり、
・私としては、重心線を軸にローテーションするのが良いのではないか?というご提案をさせていただきました。

『重心距離が長いと慣性モーメントが大きくなるので、ヘッドを開閉しにくくなる』というのが、シャット派さんの主張ですけれども、それって本当なのでしょうか??

確かに、重心距離が長ければ、シャフト軸だろうと、重心線軸だろうが、慣性モーメントは大きくなります。
慣性モーメントは、半径の2乗に比例して大きくなるからです。

しかし、慣性モーメントというのは、「角加速度」の話をするさいに用いる値です。
角加速度というのは、単位時間あたりの角速度の変化率のことであります。

すなわち、
・ヘッド(フェース)を急激に回転させる場合は、慣性モーメントに比例して、フェースターンがしにくくなりますが、
・スイングの流れの中で、同じ回転速度(角速度)でフェースを開閉するならば(角加速度の変化率がゼロならば)、慣性モーメントは全く関係ありません。

角加速度は(物体の回転のしにくさは)、慣性モーメントの大小に依存しますが、そもそも角加速度がゼロであるならば、慣性モーメントの影響を受けないからです。
(慣性モーメントが大きくても小さくても、一定のスピードで回転運動をしている物体には、回転のしにくさもなにもないからです。すでに一定の回転速度で回っているのだから)

結論としては、重心距離が長かろうが短かろうが、角加速度がゼロならば、フェースターンのしにくさは同じになるということです。

しかも、シャフトを軸と考えたときのヘッドの慣性モーメントの値は、重心線を中心に考えたときの慣性モーメントに比べると、ざっくり4倍になります(慣性モーメントは、半径の2乗に比例するためです)。
多少、角加速度に変化率が生じた場合でも、重心線を軸にローテーションをすれば、重心距離の長くても、その影響が少なくなるとも言えるわけです。

そもそも、シャフトを軸にフェースを開閉していると思ってる時点で間違っているし(ゴルフ関係者の99%以上の人が、そう考えていると思いますがw)、しかも慣性モーメントの正確な意味もわかってないし(角加速度といっても分からないだろうしw)、そんな地点を立脚点にして、「いまどきのクラブはシャットフェースが基本ですわ〜」と言われても説得力がないっつーのというお話でしたw