アダム・スコット選手

概要

ゴルフスイングで肩を回す時に、「水平に回す」という人と、「背骨に垂直に回す」という人に分かれます。
「水平」を、「平行」かなにかと勘違いしているとしか思えないんですけど、意識的に水平に回すというのは、ありえないと思います。

もしかしたら、
・「能動的に肩を回そうと意識する必要はない」ということが言いたくて、
・あえて背骨に垂直とか考えずに、
・自然に「(肩への意識とかを考えずに)回したいように回せばよい」と言いたいのかもしれません。
(肩は、腰の回転にともなって、受動的に回ると言いたいのかもしれません)

私の結論(仮説)としては、以下のように考えております。
テークバックは肩で始動するのが良いのではないか
(左肩を、下(地面)の方向に動かします。パッティングの肩の動きよりも下方向です)
・ダウンスイングは、特段、肩の回転を意識する必要はないと思います。

背骨付近の青い線が、全画面とも同じ位置です(軸が全くずれておりません)

肩関節の構造

ちなみに、肩関節の構造を念のため確認させてください。

・肩は、テンビン棒を担ぐように、両肩が一体化している訳ではなくて、当然左右が独立しております。
・それぞれ左右の肩は、胸骨(胸の前にあるタテの骨)から、鎖骨、肩甲骨を経由して、腕(上腕骨)につながっております。
・左右の肩は、独立して動かすことができますが、腕を経由して同じクラブを握っているので、両肩の自由な動きはある程度抑制されます。
(片側の動きがもう一方に影響を与えることもあります)
・なお、背筋(広背筋、背中の下側(腰)にある筋肉)は、背骨と腕につながっております。
・腕を伸ばすと広背筋が伸びて、戻すと縮みます(広背筋を強く収縮させると腕が速く動きます。船を漕ぐような動きです)。

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誰がどう見ても、肩は水平には回っておりません

アマチュアの肩の動き

アマチュアの、肩の動きに関するエラーとしては、以下の様な点があげられるかと思います。

①テークバックで、めいいっぱい肩を回そうとして、勢い余って、頭(上半身)が左(飛球線方向)に傾いてしまう。
②ダウンスイングで、クラブをインサイドにいれたいのか、右肩が落ちてしまう。(通称、五木ひろし (c)神田アナライズ)

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それぞれの対策としては、

①テークバックの肩の動きは、テンビン棒を回すようなイメージではなくて、肩甲骨を意識されてはいかがでしょうか?

肩甲骨は、鎖骨と上腕骨の間に挟まれておりますが、上下左右に自由に動かすことができます。
テークバックにおきましては、クラブを、シャフトプレーン(正確にはグラビティプレーン)に沿って上げるのが良い方法です。
すなわち、逆説的に、シャフトが動くべき方向に動くように、(シャフトがシャフトプレーン(グラビティプレーン)に沿って上がるように)肩甲骨を動かすのが理想的な肩の動かしかただと思います。
クラブと腕でつくる三角形を維持しながら、左の肩甲骨を、地面の方に下げるイメージです(頭や背骨が動くのはNGです)。

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②ダウンスイングで右肩が落ちる問題は、肩を回す意識をなくすことが有効だと考えております。

ダウンにおける右腕につきましては、「コック(手首の角度)を維持したまま、右ヒジだけを伸ばす動き」を訓練をしないと習得できません。
これは、トップオブスイングとハーフダウンの動きを、素振り(ポンプドリル)を繰り返して体で覚えるしか方法がございません

右腕の動きをマスターしたら、あとは特段、肩の動きを考える必要はないと思います。
なぜなら、ダウンは、下半身リードで開始しますので、手と体が離れていなければ、左腰(広背筋)に引っ張られて、左腕がつられて下りてくるからです。船をオールで漕ぐイメージです。

ただ、トップの位置の右肩が、左肩よりも高い状態でダウンに向かうのは、体がつんのめるような感じで気持ちが悪いです。しかし、左腰の回転に上半身を同調させれば、両肩が自然の高さで(後背筋の長さに応じた高さに)戻ってくる(回転する)はずです。

肩の回転は、特に意識する必要はなくて、バネの引っぱりが元に戻るように、肩が動きやすいような角度で自然に動きます。
腰と腕の筋肉(広背筋)は直接つながっておりますので、肩甲骨は、その動きに付随して動くだけだからです。例えば、腕を頭の上まで上げたり下げたりすると、肩甲骨が受動的に動くことが分かるかと思います。

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結局「肩を水平に回す」と言った理由は・・?

おそらく、「肩を水平に動かす」と言っている人は、「下半身リードでダウンスイングを行えば、肩は何もする必要がない。あえて言えば、無意識のうちに水平に動いているのではないか?」ということが言いたいのではないかと推測いたします。

ただ、腕と体が離れてしまっていると(テークバックで、クラブを手で上げていると)、それは広背筋の緊張感がなくなっている状態ですので、残念ながら、ダウンスイングで、「ゴムの引っ張りが自動的に戻るように肩が回転する」という訳にはいかなくなります。

そのため、腕と体が離れてスイングしている方は、
・意識的に腕を上下に動かす必要にせまられて、
・なおかつ、能動的に「肩を、背骨と垂直に回転させる」必要が生じてしまうのではないかと思料いたします。

 

今回、「ダウンは、肩が勝手に回転する説」をご紹介させていただきましたが、おそらく上記のご説明ではご賛同いただけないかと思いますので、また改めて画像等を使ってご説明させてください。
(ベン・ホーガンも、「下半身リードで、腕は、腰の高さまで自動的に降りてくる」と語ってはいるので問題ないと思うのですが・・)

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