まっすぐ飛ばす三原則

ゴルフはボールを遠くにまっすぐ飛ばすスポーツ

ゴルフの目的やゴールは、スコアを1打でも少なくすることですが、その目的を達成するためには、ボールをなるべく遠くにまっすぐ飛ばすことが重要です(当たり前ですが)。

もちろん、ただ遠くに飛ばすだけではなくて、グリーンに近づいてくると、狙った飛距離の打ち分けが必要になり、また、あえてボールを左右に曲げたり、上下の高さを変えたりする技術もおいおい必要になってきます。フェアウェイの真ん中に木が植わっていたりしますので・・・

ゴルフは、とまってるボールを打つだけなのに、ボールをまっすぐ飛ばすのは予想以上に難しいです。

ただ、原則は3つしかございません。スイングセンター、スイングプレーン、スクエアフェース。

順番に見ていきましょう!

スイングセンターとインサイドインで、おおよそボールはまっすぐ飛ぶ

ゴルフスイングは、クラブを丸く振ることによって(円運動で)ボールを飛ばします。もちろん細かく色々なスキルが組み合わさっており、本人的には直線的に振っている部分もあったりします。

円運動は、コンパスのように、中心を動かさないことが大切です。

ゴルフでいうとスイングセンター。首の付け根が、構えたときからインパクトまで動かないようにするのが3原則のうちの1つ目です。

2つ目の原則はインサイドイン。

スイング中に、自分が大きなフラフープの中に入ってるようなイメージで、きれいな円を描きます。

インパクトの前後で、クラブが内側(イン)からボールに向かっていき、インパクトした後に内側(イン)に抜けていくのが理想です(インサイドイン)。

円運動をしているので、インからインに抜けるなんて当たり前に聞こえるかもしれませんが、ものすごく精密な角度のインからインの軌道が要求されます。具体的には、左右それぞれ5度ぐらいしか誤差がゆるされません。それ以上軌道がズレていると、林の中や谷底にボールが飛んでいってしまいます・・・

スクエアフェースと飛球法則

ボールを真っ直ぐ飛ばす3原則は、
①スイングセンター(頭)を動かさずに、
②インパクトの直前直後でクラブヘッドがインサイドインの軌道を描いて、
③クラブフェースがボールに垂直(スクエア)に当たれば、ボールはまっすぐ飛んでいきます。

ボールが飛ぶ角度は、
・飛び出した左右の角度と(例えば、左5度方向に発射等)、
・ボールが飛んでいる途中で、左右に曲がることに分けて考えます。

旧飛球法則といって、一昔前の計測器の性能が低かったころは、ボールは以下の9種類の方向に打ち出されると定義されました。

<旧飛球法則>
例えば、アウトサイドインでインパクトすると、ボールが目標方向の左に発射されて(下図①②③方向)、かつ、フェース角がヘッド軌道に対して右を向いていると、③の方向にボールが右に曲がる(スライスする)。

飛球法則には、旧と新があり、ボールの打ち出し方向が、
・旧の時代は、ヘッド軌道のみに依存していると考えられていましたが、
・新の時代になり、インパクト時のフェース角の向きが、打ち出し角に対する影響が大きいとわかってきました。

頭の体操で、左右と上下の向きを変えてアイアンショットを打っているところを想像すると、
・ダウンブローでインパクトして(ヘッド軌道は上から下)、
・フェース角が、30度上を向いているとしたら、
・旧飛球法則で考えると、ボールが地下にもぐっていってしまうはずです 笑
・新飛球法則では、フェースの向きにボールの打ち出し角は大きく依存しますので、
・フェースが向いている上方向にボールが飛び出します。

<新飛球法則>
ボールの打ち出し角はヘッドスピードにもよりますが、インパクト時のフェース角に大きく依存します。例えばフェースが右を向いていると、ヘッド軌道がアウトサイドインでも、ボールはヘッド軌道よりも右方向に発射されます。

新飛球法則(現実世界)では、ヘッド軌道とフェース角の差分でサイドスピン量が決まります。正確には、サイドスピンなどしておらず、ボールの回転軸が左右に傾きます。フェースが上を向いているほど、スピン軸の傾きが小さくなり、ドライバー等、フェースがあまり上を向いていないと(ロフトが立っていると)、左右のフェース角の向きが同じだとしても、スピン軸の傾きが大きくなり、スライスやフックがより大きくなります(ドライバーは曲がりやすい)。

旧でも新でも、ボールが打ち出された後に、どちらの方向にボールが曲がるのかは(右 スライス、左 フック )、「ヘッド軌道に対して、フェース角が相対的に左右どちらを向いているか?で決まる」という点に変わりはありません。

仮に、ヘッド軌道がアウトサイドインだとすると(飛球線に対して左10度)、
・フェース角が、飛球線に対して左10度(ヘッド軌道と同じ角度)でインパクトすると、左に発射してそのまままっすぐ左に飛ぶ、
・フェース角が、左15度でインパクトすると、左に発射して、さらに左にフックする(左に曲がる)、
・フェース角が、ヘッド軌道(左10度)よりも右を向いてインパクトすると(例えば、飛球線に対して左3度、ヘッド軌道に対して相対的に右7度)、左に発射して右にスライスする(右に曲がる)。

・アウトサイドインのヘッド軌道は、スライスするフェース角の範囲が広くなるため(左10度よりも右を向いたフェース角でインパクトすると、ボールはすべてスライスする(右に曲がる))、アウトサイドイン軌道はカット軌道といわれ、スライスの大きな原因となります。

・フェース角が、飛球線に対して左10度を向いてインパクトすると(ヘッド軌道とフェース角が同じ左10度だと)、左の林に一直線で、フェース角が左13度とかだと左に巻き込むようにドフックになり、フェアウェイ方向に打とうすると、スライス回転のボールしか打ちようがなくなってしまうのが、アウトサイドインのカット軌道ということになります。

百発百中まっすぐ飛ばす3原則。スイングセンター(回転、側屈、伸展)

ボールをまっすぐ飛ばす3原則。
・スイングセンター(首の付け根を動かさず)、
・インサイドインのスイングプレーンでヘッドを動かし、
・スクエアフェース(飛球線に垂直)にボールを打ちます。

細かくいうと、ボールがクラブヘッドの真ん中(芯)に当たらないとまっすぐ飛ばないのですが、、、今回は割愛します。

スイングセンター(首の付け根)がズレないようにするためには、人間の体は3次元に動きますので、
・左右の回転
・横方向の側屈
・背骨を前後(つま先側・カカト側)に傾けます。

特にテークバックからトップにかけて、背骨(胸)をそらすような形をつくると、厳密にスイングセンターの位置をキープすることができます。胸をそらして、ダウンスイングで逆に縮めると、上から下方向への力が加わり飛距離が伸びる効果もあります。

スイングプレーン(シャフトプレーン、ホーガンプレーン)

ゴルフスイングは、大きな丸い円を描くようにクラブを振ります。コンパスでいうと、針が、首の付け根(スイングセンター)にあたります。

超初心者さんのころは、余計な力が入っていないのか、意外といっては失礼ですけれども、きれいな円を描ける人が多いです。しかし、多少ゴルフになれてきて、「いっちょボールを飛ばしてやろう!」と力が入ると、ぐだぐだな円になってしまいがちです・・

野球のバッティングを思い出していただくと、スイング中に、腕やクラブの通り道として力が入りやすいのは、胴体のあたりをバット(クラブ)が横切るときです。

野球でバットを首より上で振ったら、ドカベンの岩城か新庄選手ぐらいしかヒットにできません。しかしゴルフになると、クラブはバットより軽いからか、力が入りまくって、クラブを首より上に通してしまう方が多いです(おそらく無意識に)。

初心者さんの目安としては、
・構えたときのクラブ(シャフト)の線よりも上(シャフトプレーン)、
・ボールと肩を結んだ線(ホーガンプレーン)の間を、
クラブや腕が通るように練習してください。

2つの線の間の三角形の部分をクラブを通すことができれば、おおよそ丸い円軌道を描いていることになります。スイングセンター(首の付け根)が動かずに、スイングプレーン上をクラブが動きながら、フェースがボールに垂直にインパクトできれば、ボールはまっすぐ打ち出されます。

スイングプレーン(ガラスの板)を提唱した、史上最高のボールストライカー、ベンホーガンさん。

腕とシャフトの角度、ベータトルクとクラブの運動量

ボールをまっすぐ飛ばす3原則は以下の3つです。
①スイングセンター(首の付け根を動かさない)、
②インサイドインのスイングプレーンでヘッドを動かす(シャフトプレーンとホーガンプレーンの間を通す)、
③スクエアフェース(飛球線に垂直に)ボールを打ちます。

とまっているボールを打つだけのゴルフが意外と難しい理由として、ボールがものすごく飛ぶという点があげられます。手元の1センチの誤差が、何百メートルも先にいくとたいへんなことになり、何十メートルもボールが曲がってしまいます。

まっすぐ飛ばすためには、目標方向に対してフェースを垂直にインパクトしなければなりません。

飛球線に対して許容される左右の誤差は、右5度、左5度程度です(野球は左右それぞれ45度もあります)。

スイング中にパワーをためながら、フェースをスクエアにインパクトするために、ブックスイングドリルやヒッチハイクドリル等をおこなっていただきました。

基本の動きとしては、ドアノブを左右に回すように腕をローテーションさせながら、インパクトの瞬間にタイミングをあわせてフェースをスクエアにします。

ゴルフクラブがどんどん軽く長くなってきており、ヘッドスピードが昔より速いので、スクエアの一瞬をとらえるのが難しくなってきております。最近のトッププロは、ローテーションをあまりおこなわずに(MAXの飛距離を多少犠牲にしながらも)、正確性を重視しております。

そうはいいましても、基本の動きとなりますので、初心者さんは、まずはアームローテーションを習得していただき、飛距離と方向性を両立してください!

シャットフェースが最新のスイングですが、まずは上回りでアームローテーションを習得しましょう

最近のトッププロの選手は、体の鍛え方が一昔前とは大違いです。タイガーウッズがデビューしたころは、300ヤード以上飛ばせる人は、タイガーとジョンデーリーぐらいしかいなかったのですが、今は300ヤードなんて当たり前になってきました。おそらく8割ぐらいの力で振って300ヤードぐらいで、本気で振ったら350ヤードとか余裕でいく選手が増えてきております。

クラブやボールの性能がよくなり、体も鍛えているし、MAXの飛距離よりもフェアウェイキープを重視しているのだと思います。

ドアノブを左右に回すようにアームローテーションを使って、ヘッドスピードを上げるのがゴルフの基本といわれておりましたが、最近は、アームローテーションをあまり使わずに、フェースを閉じぎみに(シャットフェース)、スイングしている選手が増えてきました。

最終的には、もちろん今風のシャットスイングを習得されるのも良いとは思いますが、まずは基本として、アームローテーションができるようになっていただきたいです。

クラブフェースがどこを向いているのかを感覚として理解しておかないと、グリーンの近くから打つアプローチショットなどで、繊細なクラブ操作がしにくくなると思います。世界ナンバー1の選手に超失礼ですけど、ダスティン・ジョンソン選手も、数年前まではアプローチショットが多少ぎくしゃくしていた印象があります。

ゴルフは、ボールをまっすぐ飛ばさないと楽しくありませんので、スイングセンター、スイングプレーン、スクエアフェースを意識しながらスキルアップしていってください!