シャフトを立てるとは?⑦
シャフトが立つのは、ダウンスイングにおけるローテーションによるものですが、もう1つ目的があります。
結論としては、重力を管理するために、シャフトを立てる必要があります。
分かりにくくて申し訳ないのですが、ダウンスイングにおいて、極端なことを言うと「クラブに働く上下方向の力」をゼロにしたいのです。
下向き(引力)と同じだけの上向き(鉛直上向き)の力を能動的に発生させて、極論すると無重力状態でスイングをすることが理想的だからです。
無重力状態でスイングすれば、ダフりやトップのミスが激減するはずです。逆にいうと、それが出来ていないから、初心者はダフりまくります。
仮に宇宙船の中で、クラブを水平にぐるぐる回したとします(もちろん足は固定しております)。
グリップエンドにヒモをつけて回したとして、空気抵抗を無視すれば、永久に同じ軌道で回り続けます。
そのまま、ゴルフスイングのように軌道を傾けたとしても、永久に同じスイングプレーンで回り続けますよね。
宇宙船のような無重力状態を地球上で作るためには、重力と同じだけの力を上向きに発生させれば良いわけです。
ヘッド(正確にはクラブの重心)に対して、鉛直方向上向きに、重力と同じ加速度を生じさせれば(シャフトを立てれば)、無重力状態が実現します。
ハーフダウン(P6)あたりから、インパクトにかけて(P7)、左の親指を上に向ける方向にローテーションすることで、正確で再現性の高いスイングとなります。