初コースデビューへの道(15)、インサイドイン(2)
縦振りとか横振りとかよく聞きますけど、無重力状態でのスイングを仮定すると、縦とか横とかまったくのナンセンスです。
クラブの重心が、60度のプレーン上を円運動をするのが理想的なクラブの軌跡なのですから、それと異なる角度でインパクトしようとするならば、クラブの軌道に対して、恣意的な操作を施す必要にせまられます。そのため、安定した再現性の高いスイングをするのが困難となります。
縦振りも横振りもなくて、スイングプレーンの角度は、クラブが持つライ角に依存します(7番アイアンであれば通常60度ぐらいです)。
極端に考えてみれば分かりやすいと思いますが、例えば、超アップライトに、垂直なプレーン上をクラブを動かすとしたら、ライ角通りにインパクトできるはずがありません。ボールがトゥー側(ヘッドの先端)に当たってしまいます。
または、地面すれすれのプレーンも同様です(ヒールに当たります)。
これらは極端な例ですが、大多数のアマチュアのスイングは、アウトサイドインの軌道を描いており、60度よりもアップライトなプレーンの方が多いです(ダウンスイングは60度以上の急角度で下りてきます)。
そのような方のインパクトは、フェースの先端にボールが当たって(ヘッドが力負けして)、コスリ球(スライス)になってしまいます(極端な垂直なプレーンをイメージすれば分かるかと思います)。
また、逆に、超インサイドアウトの軌道は、ここぞという時にシャンクが発動したりします (極端な地面すれすれのプレーンをイメージすれば、ボールがネックに当たりやすいことがイメージできるかと思います)
「シャンクがでるのは上級者の証」という話は、つまり、「初心者にありがちなアウトサイドイン」は卒業したものの、そうはいっても、超インサイドアウトで振ってるだけという意味でございます。
(もちろんシャンクの理由は、なんちゃってハンドファースト等、他にもあります)
もう少し、インサイドインの話を続けさせていただきます。
(出典:田中 振一朗 『そうだったのか、ゴルフスイング グラビティプレーン理論 クラブの動き編』 P.39、122、123)