M-Tracer 測定時の注意点

M-Tracerを使用するときには、1球ごとに、スクエアな状態を初期設定(キャリブレーション?)をする必要があります(数秒程度ですが)。

初期設定は、クラブをハンドファーストにせずに、飛球線に対して垂直にセットする仕様となっております。

実際にボールを打つ際には、クラブを少しハンドファーストにしてアドレスしますが、その時にフェース角のデフォルト(0度)がズレてしまう問題が発生します。。

シャフトを左に傾けると、初期設定時よりもフェースをクローズ方向に回さないと、飛球線に対してスクエアに打撃できないからです。

さらに、インパクトの瞬間は、通常、アドレス時よりもハンドファーストの度合いが大きくなりますので、初期設定時のフェース角0度と、インパクト時の実際のフェース角に乖離が生じてしまいます。

トレーサーが「フェース角0度でインパクトした」と表示したとしても、実際には(ハンドファーストで打撃したならば)、もっと左(クローズ)方向にフェースをローテーションしていないと、飛球線に対してスクエアにインパクトできていないことになります。

じゃあ、少しハンドファーストにした実際のアドレス時のシャフトの状態で初期設定(0度の設定)をしたらいいじゃないかと思いますが、それでもうまくいきません。

今度は、スイングプレーン(クラブパス)のデフォルト(初期設定値)が、飛球線とズレる問題が発生します。トレーサーの仕様上、「スイングプレーンは、シャフトに垂直の向きがインサイドイン」と定義されているからです。

そのため、正しく飛球線に対してインサイドインにスイングしていても、トレーサーは、アウトサイドと認識してしまいます。

その上、スイングプレーンがズレるだけではなくて、アドレスとインパクトでハンドファースト具合が異なると、フェース角(スクエア)がズレる問題が継続して発生してしまいます。

スイングプレーンは、初期設定時に、仕様どおり飛球線に垂直にクラブをセットすれば問題ありません。

しかし、フェース角は、残念ながらトレーサーの数字を絶対視することはできません。

ただプレーンは問題ないといいつつも、飛球線に垂直にセットするのって、5度とか微妙な話なので、目測で垂直にクラブをセットするのは意外と難しいです・・。
動画でみるとインサイドインでスイングしているはずなのに、トレーサーだとアウトサイドインに表示されたりします。

あと、トレーサーのスマホアプリが新旧2つあるんですけど、新アプリだと、ダウンスイングのフェース角の推移が表示されないので、エプソン様、そろそろなんとかしてくださいませ m(__)m

まあインパクト時のフェース角って、何百万円もするトラックマンで測定しても、実際にフェースが開いてインパクトしているのか、あるいは、スクエアにインパクトしているのにボールがトゥに当ってフェースが開いたのか判別できないらしいので、なかなか色々と難しいですね~  (^^)

トレーサーは、すばらしい練習器具ですけれども、1回の測定値にはあまりとらわらずに、継続して傾向をみていきながらスイング作りに役立てていくのが良いと思います。特にフェース角の測定値については、弾道計測器でボールの飛球方向等と照らし合わせながら利用してみてください。