下回りスイングの定義1(右回り? シャロー? 下回り?)

下回りスイングについて、動画でご説明をさせていただいております(再生リストのリンク)。
https://www.youtube.com/playlist?list=PLDnNzUzOkLPKbLZk1wQiwzHSQsS2zCGjY

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下回りスイングと言う用語が、2020年頃からゴルフ界で話題になっております。

なぜ話題になっているかと言うと、賞金王5回 永久シードの片山晋呉プロが、いわゆる下回りスイングにスイング改造された影響が大きいかと思います。実績十分の超一流選手に、まだ改造する伸びしろがあるのかと。。

下回りスイングというのは、何が何に対して上なのか下なのか?

ざっくりとした結論としては、インパクトの前後で、右手が左手の下を回るところが、下回りの意味となります。

ゴルフスイングにおけるクラブの回転方向が長年議論されており、
・自分から見て時計回り(右回り、下回り)なのか、
・反時計回り(左回り、上回り)なのか、
一時期前倒し理論という反時計回りの左回り(上回り)のスイング理論が話題にのぼり、現場は混乱しております。

片山晋呉プロは、自分から見て時計回りの右回り(下回り)のスイングに改造しております(前倒しの反対の後ろ倒しです)。

クラブを右に回す際に、右手が左手の下を回りますので、そのスイングのことを、「下回りスイング」と呼ぶようになってきております。

上回りと下回りスイングの違いについて、厳密な意味での下回りスイングの定義をされたのは、練習器具のイメージシャフトを開発された方になります。

前倒しは、自分から見て左回りスイングのスイングになり、ヘッドが高い位置から鋭角的にボールに向かっていきやすく、一般的にスティープな軌道を描きやすいです。

前倒しの逆で、自分から見て時計回り(右回りスイング)は後ろ倒しになり、一般的に、ヘッド軌道がゆるやかなシャロースイングになりやすいです。

切り返しから前倒し(左回り)、あるいは後ろ倒し(右回り)がなされ、両者のグリップとヘッドの位置は、飛球線後方から見て、デリバリーポジションで一致します。前倒しと後ろ倒しがデリバリーポジションで合流します。

そして、インパクトにかけて、右手が左手の上を回るのか、あるいは、下を回るのか・・?

厳密な意味での上回りと下回りの区別は、デリバリーポジションからインパクトにかけての右手の動きで判断されます。

上回りスイングは右手が左手の上を回り、下回りスイングは右手が左手の下を回ります。

ただ、前倒しスイングで、デリバリーポジションから右手を下に回すというのは、体の構造上、少々無理があると思いますので、前倒しの方は、ほぼほぼ右手が上から回る上回りスイングになることが多いです。

デリバリーポジションから上回りなのか下回りなのかを議論する際には、原則として前倒しは上回りオンリーのため、切り返しから右回り(後ろ倒し)のスイングの方のみが、議論の対象となります。

プロや上級者の方のスイングを見ていただくと分かると思いますが、切り返しからヘッドが前倒しする人は最近はあまりおらず、飛球線後方から見ると、グリップの軌道よりもヘッド軌道が、インサイドから降りてきます(いわゆる後ろ倒し右回りスイングの方が多いです)。

日本のゴルフ界では、特に男子プロやレッスンの現場では、
・長年後ろ倒し(右回り)でデリバリーポジションまでおりてきて、
・デリバリーポジションからインパクトにかけては、上回りスイングをされる方が主流でした。

欧米の選手は、後ろ倒しからのシャローは日本と同じですが、「欧米の選手は、デリバリーポジションから、右手が左手の下を回っているのではないか?」と提示したのがイメージシャフトさんです。

切り返しから、前倒しにするのか、後ろ倒しにするのか? アマチュアの皆さんの多くはプロ上級者と違い、無意識だとは思いますが、ヘッドが前倒し方向に動く方が多いです。

おそらく、ボールが前(つま先方向)にあるので、少しでも早くヘッドをボールに届かせたいという意識が働くのではないかと思います。

ただ、野球のバッティングや、上級者以上の方のゴルフスイングは、切り返しからのヘッドの動きが共通していて、後ろ倒し(右回り)になっている場合が多いです。

野球のバッティングは、後ろ倒しにすると、構えた面と違う面がピッチャーの方を向いてしまいますが、バットは面が丸いので、それでも問題ありません。どこの面でも打てます。

しかし、ゴルフは、フェース面をスクエアにしなければならない制約がある点が、野球との最大の違いです。

デリバリーポジションから、フェースをスクエアにするためには、どのような動きが必要なのか? 上回りでフェースをスクエアにするのか、あるいは、下回りなのか? そこが論点となります。

切り返しからデリバリーポジションまでのクラブの動きは、プロや上級者の方は、ほぼほぼ右回り(後ろ倒し)のシャローなスイングになっているのが一般的です。

デリバリーポジションから、フェースをスクエアにするために、どのようなクラブ操作が必要になるかと言うと、日本のゴルフ界では長年、右手を左手の上を回して(いわゆる右手を返すような形で)、フェースをスクエアにしておりました(上回りスイング)。

欧米のゴルフ界では、インパクトまでは右手が左手の下を回すような形で腕を使い、右手が左手の下からローテーションするようなスイングの方が多いです。

日本に多い上回りスイングは、グリップを支点にして、ヘッドが円(扇形)を描くようなイメージとなります。

下回りスイングは、肩と腕で作る四角形(井桁、いげた)を連動させて動くイメージとなります。

上回りと下回りスイングとでは、ビジネスゾーンにおける手の動きに違いがあります。

上回りは、グリップ(手)を支点にして、振り子式に、ヘッドがインサイドインの円(扇形)を描きます。

下回りは、ヘッドとグリップ(手)が入れ替わります。デリバリーポジションにてインサイドにあったヘッドと、アウトサイドにあった手の位置関係が入れ替わり、インパクト後に、ヘッドは直線的に飛球線(目標)方向に動いていきます。

下回りスイングの大きな特徴として、 ビジネスゾーンをヘッドがグリップを「追いぬかない」点があげられます。

上回りはグリップを支点にヘッドが振り子のように動きますので、ヘッドがグリップを「追いぬきます」。

下回りにおいて、仮にヘッドがグリップを追い抜かなかったとしたら、スイングができないように思えますが、実際には、体の形を変えて、特に体の右サイドとクラブがなるべく離れないようにしたまま、目標方向にクラブと体が突っ込んでいくようなイメージで体を使います。

下回りスイングの定義としては(もともとイメージシャフトさんが命名したものですが)、
・切り返しから後ろ倒し(右回り)のシャロースイングでデリバリーポジションまでクラブが下りてきて、
・デリバリーポジションからインパクトにかけて、右手が左手の下に回り込み、
・グリップが前、ヘッドが後ろのままスイングすることをいいます。

次回に続きます。下回りスイングの定義2(狩猟型、農耕型、井桁崩し、第三種のテコ)