上回りスイング、下回りスイングのメリット・デメリット1

下回りスイングは、ドライバーからアプローチまで同じスイング

上回りと下回りのそれぞれにおいて、どちらのスイングが良いとか悪いとかはありません。最近の投稿では、下回りスイングの紹介を主にしているので、下回り推しの話が多くなってしまいがちですが、もちろん、上回りスイングで世界ランク1位になったルーク・ドナルド選手もいますし、女子で世界ランク1位になった宮里藍さんも、ドライバーショットは上回りスイングでした。

下回りスイングのメリットとしては、ドライバーからアイアンショット、アプローチ、バンカーショットにかけて、同じような打ち方ができるという点があげられます。

上回りは、ドライバーショットは上回りでも、アプローチショットは、ボールを運ぶような(下回りの)打ち方をされる方が多いです。

賞金女王の鈴木愛さんレベルになると、ドライバーからアイアン、アプローチに加えて、パターも下回りをしているように見えます。賞金王の今平周吾さんも下回りスイングですが、フェースをくるんと返すような打ち方をされないので、左にひっかけるミスが少ない印象です。

下回りスイングは、すべてのショットを同じようなイメージで振ることができ、フェースローテーションが少なく、出玉が安定するのがメリットでございます。

ジュニアはデフォルトで下回りスイングになりやすい

重いゴルフクラブを操作するにあたって、下回りスイングは、自然な動きといえるのかもしれません。ジュニアゴルファーが無意識にゴルフクラブを振ると、誰に教わるわけでもなく、下回りになる人が多いからです。

ゴルフクラブはバランスが悪く、なるべく引いて操作した方が挙動が安定します。クラブは、シャフトがヘッドの横からつながっており、犬の散歩をしているようなイメージになります。

下回りスイングは、切り返しからインパクトにかけて、クラブを引っ張りながらフェースをスクエアにすることができます。

下回りスイングは、重心を引き続けられる点から考えると、上回りスイングよりも有利であるといえます。上回りは、クラブを押す動きが入るために、重心が不安定になりやすいです(手を返すことにより、グリップよりもヘッドが先行するからです)。

大人からゴルフを始めた人にとっては、下回りスイングは、直感としてピンとこない

ゴルフスイングは、クラブを体の正面にセットして、同じところに(体の正面)にクラブを戻してボールを打つと考えるのが、普通だと思います。

お子さんは、体力に比べてクラブが重いため、振っているうちに体とクラブの間に時差(ラグ)が生じて、いい意味で、振り遅れの状態でインパクトする人が多いです。ボールを投げる時や、野球のバッティングでも、体と腕には時差が生じるので、誰に教わるわけでもなく、子供のころからゴルフをしていれば、時差のあるスイングになる人が多くなります。

しかし、大人からゴルフを始めると、頭のどこかで、「とまっているボールを打つなんて簡単。まっすぐ飛ばないのは恥ずかしいこと」と思ってしまいがちです。

無意識に、体の正面に右手(フェース)を直角に戻すイメージで、クラブをかまえた位置に戻してきます。その状態が、いわゆる上回りスイングです。

日本人は、後ろに下がってモノを扱う文化があるのか、ノコギリを引いて使いますし(アメリカのノコギリは押して使います)。農作業等、後ろに下がりながらクワを使います。

日本人は、もしかすると、体の正面に直角にモノをセットして、後ろに下がって使う動きが(大げさにいうと)DNAに組み込まれているのかもしれません (^^)

日本のゴルフレッスンは、数年前までは、どこのスクールでも上回りでなされていたのも状況証拠的の1つかと思いますし、上回りの方が、日本人には、とっつきやすいと言えるのかもしれません。

ただ、上回りスイングがとっつきやすいとしても、ゴルフは欧米から入ってきたので、日本人のDNAにとらわれすぎると、ガラパゴスになりかねませんので気をつけたいところです。

ジュニアも大人になると、下回りから上回りになってしまう場合がある

下回りでゴルフを始めたジュニアの選手も、大会などに出て上位の成績をおさめると、カネの匂いを感じるのか、ツアープロコーチとかいう、よくわからない大人が寄ってきます。早いうちにツバをつけて、ワシが育てた!といいたいのでしょうか?笑

一昔前までは、膝立ちスイングなどの曲芸のような練習をトップジュニアにやらせて、失敗すると「ワシのいうことを聞け、右手を上から返せ!」というような練習が日本中で行われておりました。

トップジュニアの選手は、同世代で最高レベルのスキルをもっているのですから、曲芸打ちができないのは、選手が悪いのではなくて、練習方法が悪いのではないかと、落ち着いて考えれば誰でも分かりそうなものですけど、なかにはウサギ跳び的な猛特訓からでも生き残る選手もおり、それらが生存バイアスとなって、絶対視されがちなのが世の常でございます。。

上回りスイングの方が飛ぶのかもしれない・・?

大人からゴルフを始めた人にとっては、上回りスイングの方が、下回りスイングよりも違和感がないと思います。

上回りというのは、体の正面にクラブを直角にセットして、そこから腕を右にねじり、次に左にねじり、最初に構えたところ(体の正面)でボールを打ちます。シンプルで分かりやすいです。

上回りは、いわゆる左の壁をつくって(体の回転をとめて)、ヘッドを強制的に走らせます。MAXの飛距離は、上回りスイングの方が、下回りよりも飛ぶのかもしれません。下回りは、上回りの80%ぐらいまでしか飛ばない印象です。ただ、下回りはフェースの開閉が少ないので、方向性が安定します。

しかし、上回りで飛距離が出ているというのは、もしかすると、打ち方が間違っている可能性があります。

例えば、アドレス時に目標よりも右を向いて構えて、なおかつ、アウトサイドインのヘッド軌道でインパクトした場合(およびフェースもヘッド軌道と同じで左を向いていると)、いわゆる、左に引っ掛けている状態になります。

上から下に向けてヘッドをたたきつけるようなスイングになったときに、MAXのヘッドスピードが出て、最大の飛距離がでているのかもしれません (^^)

上回りスイング(体とクラブが垂直に構える農耕型)と、下回りスイング(体とクラブが平行になる狩猟型)とで、もしかすると農耕民族である東洋人は、農作業をするときの体の使い方と似ているため(クワを体に直角にして後ろに引き込む動き等)、本能的な動きと合致して、上回りスイングのほうが体に合っているのかもしれません。もちろん、そんなに単純に農耕狩猟と2つに分けられないとは思いますが・・