ハーフショット(ゴルフの基本)

イメージクロック 8時-4時とは?

ゴルフの練習をするときには、がんがんフルショットをする前に、ハーフショットとよばれる、振り幅が半分ぐらいのストロークの練習をよく行います。

振り幅が半分といわれても基準が分かりにくいので、時計の文字盤で、何時から何時までの振るのかを表現します。

左腕や手の位置が指す時刻で表現する人もいれば、シャフト(クラブヘッド)が指す時刻で表す人もいたりして、少々ややこしいです。

ここでは、左腕を時計の短針とみなして話をすすめます。

まずは、8時から4時までの振り幅、通称8時4時の練習から始めてみてください。

ハーフショットの必要性

インパクトの瞬間に、MAXのクラブスピードで、かつ、フェースが目標方向にまっすぐボールにあたれば、百発百中でナイスショットが打てますが、インパクトを点でとらえてしまうと、なかなか再現性があがりません。

腰から腰ぐらいのスイング、シャフトが水平から水平の南半球を通るあたりをビジネスゾーンといいます。ビジネスゾーンのスイングプレーンが不安定だと、正確なインパクトが実現しません。

一番大切なビジネスゾーンのスイング、すなわちハーフショットが安定すると、スイングの再現性が高まります。

逆に、ビジネスゾーンのスイングが固まっていない段階で、フルショットを打っても、ボールがまっすぐ飛ぶ確率が低いです。

そして、フルショットがある程度完成したあとは、アプローチショットのレベルアップが必要となります。ハーフショットの練習は地味な練習ですが、アプローチショットに直結しますので、ぜひ取り組んでみてください!

1重振り子と2重振り子。まずは1重振り子のハーフショットの練習をしましょう

ゴルフは、腕とクラブを二本の振り子にみたてて、二重振り子スイングをおこないます。二重振り子状態でスイングするとヘッドスピードが上がり(飛距離が伸び)、スクエアフェースも作りやすくなります(真っすぐ飛びやすくなります)。

ただ、最初から二重振り子でスイングするのは難しいので、まずは1重振り子のハーフショットを練習してみてください。1重振り子というのは、腕とクラブを一体とした、大きな1つの振り子を左右に振っているイメージです。

1重振り子の練習に慣れてくると、徐々に飛ばしたいと思って、誰もが、手のスピードを速くしがちです(そうすると飛ぶような気がするから)。二重振り子は、1つ目の振り子を減速させないと、2つ目の振り子のスピードがあがりません。

手(腕、1目の振り子)のスピードを減速させて、クラブ(2つ目の振り子)のスピードを上げるのがゴルフスイングの真髄となります。

最初はあまり難しく考えすぎずに、まずは、頭(スイングセンター)を動かさずに、きれいなスイングプレーンを描きながら、1重振り子でハーフショットの練習をしてみてください!

お家ドリル(ペットボトル、ストレッチポール)

ご自宅でできるハーフショットの練習のご紹介です。頭(スイングセンター)を動かさないことが最重要ポイントです。

ペットボトルや、ストレッチポールなどがある方はお持ちになって、
・最初は肩(背骨、胸椎)を左右に回します、
・慣れてきたら、腰の回転を加えます。

肩と腰の捻転差をキープしながら、「腕と肩で作る三角形がおヘソの前」のまま、左右にスイングしてください。

徐々にスピードをあげていき、足ぶみをするように、多少オーバーに左右のカカトを上げ下げします。

足ぶみと体を回すタイミングに時差を作りながら行うハーフショットのイメトレです。ぜひ動画をご覧いただきご自宅でためしてみてください!

お家ドリル(メディシンボール、ゴルフクラブ)

ハーフショットの練習として、まずは1重振り子をマスターしてください。脇を締めて、手(腕)がおヘソの前からはずれないように体を左右に回します。少々重いものを持ちながら左右に回る練習をするのも良いと思いますし、クラブをおヘソにあてる練習も良いと思います。

頭(スイングセンター)がズレない点が大切で、また、腰が左右(目標方向、目標方向と反対)にズレないようにお気をつけください。

土台(足や腰)がズレてしまうと、スイングの円運動をキープできなくなくなり、土台の上に乗っている頭もズレてしまいます。

ハーフショットのお家ドリル、クラブを振ったりすると、勢いあまって家具を破壊してしまう可能性もございますが 笑、ぜひ取り組んでみてください!

実践 1重振り子

ハーフショットの実践練習です。まずは1重振り子からです。腕とクラブを一体とした1つの振り子をイメージしてスイングします。

ゆっくりとしたスイングで短い距離を狙うときは、関節の動きが少ない1重振り子が有用です。パターや、いわゆる7時-5時といわれるようなアプローチショットで使われることが多いです。

頭(スイングセンター)を動かさずに、体を左右に回すハーフショットの練習を行います。

練習のための練習になってしまうのですが、
・腕(手首の関節)をあまり動かさずに、
・頭が動かないように、体を左右に回す練習をしてみてください。

逆に、1重振り子のハーフショットで頭が動いてしまうようですと、先に進んでも根本的な問題が解決しておりませんので(頭が動くと)、ボールがまっすぐ飛びません。

練習頻度にもよりますが、できるようになるには1ヶ月から3ヶ月ぐらいはかかるかと思いますので、じっくり取り組んでください!

ハーフショット、スリークォーターショット

ハーフショットの実践編ですが、腕とクラブで二重振り子状態を作ります。体と腕の動きは、1重振り子と同じです。最優先課題として、頭(スイングセンター)が動かないようにする点も同じです。

クラブ(2つ目の振り子)を、左手支点ドリルや押し引きドリルのように動かします。

南半球(ビジネスゾーン)において、腕と肩で作る三角形がおヘソの前をキープしているのもポイントです。ゆっくり8時-4時の素振りをするぐらいのスピードだと、4時の地点で、手とおヘソの距離があまり離れません。1重振り子(腕や手)を好き勝手させないで、おヘソの前にキープしておきます。

8時-4時から始めて、9時-3時、徐々にスピードをあげて、フルショットにつなげていってください!

コース対策、フラットレフトリスト、エクステンサーアクション、押し引きドリル

練習頻度や個人差にもよりますが、ゴルフを始めて、フルショットがそこそこまっすぐ打てるようになるには、普通は3ヶ月ぐらいかかります。

体の回転を使わずに、自己流で、いわゆる手打ちでなんとなくまっすぐボールを飛ばすだけでしたら、2~3回練習すれば良いのかもしれませんが、一度手打ちの癖がついてしまうと、後で直すのがたいへんです。

ゴルフは一生できるスポーツなので、そんなに慌てずに、3ヶ月ぐらい時間をかけて基本を習得することをおすすめいたします。

ただ、お仕事の都合等で、どうしても急遽ゴルフ場にいく必要が生じましたら、以下のような点をおさえてラウンドしていただければと思います。

①なにはともあれ、頭(スイングセンター)を動かさない。ここがズレてしまうとどうにもなりません・・

②最初にスクエアフェースな左手首の角度を記憶して、インパクトのときに思い出して、まっすぐボールに当ててください。

③押し引きドリルのイメージで、8時ー4時、9時-3時のイメージで、

④腕と肩が作る三角形がつぶれないように、手をおヘソの前にキープしたままスイングしてみてください!

やりがちなエラーとしては、切り返しから、赤道(8時のポジション)を通らずに、すぐに南半球に行こうとしてしまうことです。

クラブを持ち上げると、ヘッドが視界から消えて不安になりますが、慌てずに、いったん赤道(8時)にクラブをおろしてから、体の回転でスイングしてください!