スイングの要素分解1 腕と体の動き
ゴルフスイングは全身運動です。体や腕の筋肉をすべて使って、最大限の飛距離と正確性を実現する必要があります。
スイングの動きを体と腕の動きに分けて、それぞれを要素分解すると、スイングの理解が深まるかと思います。
体は、肩・腰・捻転差(ねんてんさ)の3つに分類されます。
腕は、関節の曲げ伸ばし、腕の回転に分類されます。
肩(胸椎)の回転
ゴルフスイングを要素に分解するにあたり、基本となる動きが、肩の回転になります。
肩を回すためには背骨を左右にねじる必要があります。
胸椎(きょうつい)といわれる背骨の上の部分を、まずは左右にゆっくり回すドリルから始めてみてください。
ありがちなエラーとして、上半身を一枚の板のように動かしてしまう方が多いのでご注意ください。
上半身は、みぞおちあたりから上が左右に回り、下は動きません。
詳しくは動画をご覧ください。
腰の回転
ゴルフは、体を左右に回して、回転力を腕からクラブに伝えてボールを打つスポーツです。
見ていると簡単そうですが、腰を回すのは意外と難しいです。
肩と腰を正しく回せないうちにボールを打つと、体を回さずに手でボールを打つ癖がつきがちです(いわゆる手打ちです)。
左に回る時に、左膝を伸ばして、左モモの骨で骨盤を押して骨盤を回します。
左足が目標方向に流れないようにお気をつけください。
左足は、目標方向の反対の方に動きます。
捻転差
ゴルフで実際にボールを打つ際には、肩と腰を右にねじって体に力をためます。
具体的には、肩と腰をそれぞれ右に約45度ぐらい回して、合計90度右を向きます。
ポイントは、肩と腰に約45度の角度差があることです。
この角度差を、捻転差(ねんてんさ)といいます。
右に限界までねじったら、今度は逆に、体を左に回します。
左に回す順番が大切で、肩をすぐに左に戻してしまう方が多いです。
先に肩を左に回してしまうと、せっかく右にねじった捻転差がなくなってしまいます。
腰から肩の順に左に回すことが重要で、それを下半身リードと呼びます。
全体の動きを動画でご確認ください。
ゴルフで1番基本のスイング。ショルダーストローク(パター)
ゴルフは、基本的に、できるだけ遠くにボールを飛ばすスポーツですが、飛距離とともに正確性が大切です。
飛距離が出る人ほど、手元の数ミリの誤差が、300メートル先などでたいへんなことになってしまいます・・
グリーンの近くからのショットや、ボールがグリーンに乗った場合は、チカラ(飛距離)は必要なく、正確性の重要度が増します。
正確性を高めるための基本となる打ち方が、肩を左右に回すストロークになります。
特に、パターでボールを転がす際には、腰や手を動かさずに、肩だけを左右に回して正確に打ちます。
基本の肩の回転(ショルダーストローク)をぜひマスターしてください。
超基本のアプローチショット(ショルダーストローク)
ゴルフ場のコースは、大原則として、
・ボールを2回フルショットで打ち(2回でグリーンに乗せて)、
・2回パターでボールを転がして、
・1ホールを合計4打であがる設定になっております。
もちろん、1打で乗せて2パット(パー3、ショートホール)、3打で乗せて2パット(Par5、ロング)のホールもあります。
フルショットは原則として打ち方を変えずに、使用クラブを変えて飛距離を調整するのがゴルフの特徴です。
パターをいれて、合計14本のクラブをコースで使うことが、ルール上 可能です。
世界のトッププロでも、3ホールのうちの1ホールぐらいはミスをしてしまい、なかなか規定通りの2打でグリーンに乗りません。
ミスしたときには、飛距離をコントロールして、3打目でグリーンに乗せる必要がありますが、例えば、グリーンまで残り5メートルのところにボールがあるときは、チカラは不要で、正確性が重要になります。
ボールを正確に打つための身体の使い方は、パターの打ち方と同じで、肩(背骨)の回転のみを使ったショルダーストロークで打ちます。
豪快にフルショットを打たないと、ちょっとつまらないんですけど、スコアアップのためにはコントロールショットも重要ですので、地味ですが、ぜひショルダーストロークをマスターしてください!
体の動き(まとめ)上半身右、下半身左
飛距離をMAXで出そうと思ったら、全身の筋肉を、限界まで伸ばして縮める必要があります。
もちろん、怪我をしない範囲で練習していただきたいですけれども、飛距離アップの考え方は野球もゴルフも同じです。
上半身を右にねじっている間に、すでに下半身は左に動きだすことで、上半身と下半身のねじれ差が作られます。
ただ、最初から無理をすると、体が上下左右にバラバラに動いてしまって、ボールに当たらなくなります。。
小さなスイングから初めて、徐々に全身の動きをスピードアップしていってください。